「検討します」で終わる商談と、
その場で決まる商談の分かれ目
「検討します」は、断り文句ではありません。不安が残っているサインです。
見積書を出した後、こう言われたことはありませんか。
この一言で商談が終わり、そのまま連絡が来なくなる。よくある光景です。
「検討したいなら仕方ない」——そう思って引き下がっていませんか。
実は、この「検討します」の多くは、断り文句ではありません。
「検討します」の正体
自分はこれまで、現場で累計52億円の売上を作ってきました。数えきれないほどの商談を経験してきて分かったことがあります。
「検討します」の8割は、あなたに「NO」と言う勇気がないお客様の、優しい言葉です。
本当に検討したいというより、その場で決められない理由が何かあるのです。金額なのか、工事の内容なのか、家族への相談なのか。
そして、その理由を聞かないまま帰ってしまうと、不安を抱えたまま他社の話を聞くことになります。
決まる商談と決まらない商談の差は、話が上手いかどうかではありません。その場で不安を解消したかどうかです。持ち帰らせた不安は、他社が解消してしまいます。
【場面①】「検討します」と言われたとき
ここで「わかりました、お待ちしています」と引き下がってはいけません。
「ありがとうございます。ちなみに、何を一番検討されたいですか。金額のことでしょうか、それとも工事の内容でしょうか」
「私にお手伝いできることがあれば、今ここで解決したいのですが」
この一言で、本当の懸念が出てきます。金額なら説明できる。工事内容なら補足できる。その場で解消できることは、その場で解消してください。
【場面②】「他社と比較したい」と言われたとき
比較を止めようとしてはいけません。それは押し売りに見えます。
「もちろんです。比較は大切です。ちなみに、比較するときに一番大事にしたいポイントは何ですか。価格・品質・保証・対応、どれを重視されますか」
「そこが明確になると、良い判断ができると思います」
判断軸を一緒に整理してあげると、お客様は「この人は自分の側に立ってくれている」と感じます。そして判断軸が明確になるほど、丁寧に説明できる側が有利になります。
【場面③】「もう少し安くなりませんか」と言われたとき
ここで安易に下げると、次の交渉の基準がその金額になります。
「お気持ちはよく分かります。ただ、値段を下げた分だけ、どこかの品質を落とすことになります。それはお客様にとって本当にいいことでしょうか」
「私は満足していただくために仕事をしているので、正直にできることとできないことをお伝えします」
金額ではなく内容で調整する提案に切り替えることで、誠実さを保ったまま価格の主導権を握れます。この受け答えは、見積書に内訳が書いてあってこそ成立します(詳しくは見積書の「一式」の記事をご覧ください)。
まとめ
- 「検討します」は断り文句ではなく、不安が残っているサイン
- 何を検討したいのかを、その場で必ず確認する
- 比較は止めず、判断軸を一緒に整理する
- 値引きではなく、内容の調整で応える
3つとも、特別なテクニックではありません。お客様の不安を、その場で聞くだけです。
ただし、これらはすべて「お客様と直接商談できる立場」でなければ使えません。下請けのままでは、そもそもこの場面が訪れません。詳しくは支援内容をご覧ください。
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